遅ればせながら、「旭山動物園革命」を読みました

自分もちょっと斜に構えていたといいますか、今さら旭山動物園の本なんて読んでられるかみたいな意識があって、これまでこの本、読まずにいました。
時間ができたので、ちらっと読んだ本の中でこちらの本が紹介されており、やっぱり読んでないのが間違いかなと思ってこのたび、読んでみました。

内容が正しいかどうかはともかく、動物園人といわれる人々の考えが表明されているという意味で、とても興味深い本でした。
本にするのではなく、中身をもうちょっとコンパクトにまとめてホームページにでも掲載しておいたほうがいいのではないかというくらい、しごくまっとうであり、社会にとって必要な内容でした。

単に旭山動物園という施設の話だけでなく、一般的な動物園論、果ては日本人の動物園観にまで話は広がっていきます。
私は最後まで、「たまたま話を分かってくれる市長がいたから旭山動物園はここまでくることができた」との認識を改めることはありませんでしたが、それを差し引いても、小菅園長(当時)はやはりやるべきことを地道にやっていたことがわかります。
そして、小菅園長に限らず、日本中の叩き上げの動物園人でしたら、多かれ少なかれ、この本の内容と同じような考えは持っているのではないでしょうか。動物を幸せにしたいという気持ちが根底にあって、様々なアイデアがあって、しかし他方で主に経済面での制約があって前に進めない、というのは日本中の動物園人に共通している現実のはずです。

このあたりの背景を無視して動物園・水族館批判を展開する人たちがいたり、表面をなぞって報道するメディアがあったりするのが、今の日本の社会です。
ですから、繰り返しになりますが、この本の内容は、本を買った人だけのものにするのではなく、広く一般に公開してもらいたいと願う次第です。

動物園は必要なのか。
それは、絶対に必要だという小菅氏なりの考え方がこの本には書かれています。が、それをここで紹介してしまうのはおそらく本の内容をスポイルすることであり、出版社的には許されないことなのでしょう。
それが残念でなりません

そういった意味で、時には味方になり、時には敵になる、メディアの気まぐれに翻弄される旭山動物園、という図式が最後まで見え隠れする本でもありました。

今や上野動物園でも行動展示は見られるのにわざわざ旭山動物園に行く人がいるというのは...もちろん、中には本当に理解している人もいるのでしょうが...動物園が本当に伝えるべきことが伝わっていないということではないでしょうか。




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