テトリスを1時間で作る動画の衝撃

この何年か、ブログを沈黙させている間にいろいろと感慨深いことがあった。
その中の一つが、テトリスを1時間強で作る動画。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8517855

こちらでソースコード全体を見ることができる。
https://github.com/DQNEO/CppTetris

これはすごいと皆が言うが、それほどすごいことなのか?
たしかにすごいには違いないが、冷静に分析すると、見えてくることがある。

まず、この作者は、「初めてテトリスを作るのではない」というのが大きなポイント。
過去にも作っている。
ということは、最初から作り方を知っていたわけで、そういった意味でSE的な「作る」ではなく、どちらかというとコーダとしての「作る」を実演してくれたことになる。
この動画に関してだけいえば、レシピを作ったのではなく、頭の中のレシピに沿って料理を作って見せたということになるだろうか。

そういう視点で見ていくと、Windowsでプログラムを書くときの参考点が分かってくる。
例えばコードを書く順序。
リソースを確保するコードを書いたら、すぐに解放するコードを書き、中の処理は後から書いている。
こういうコードを書く順序というのは、人の書いたソースを読んだだけでは分からない。
こうやって実演してくれているのを見て初めてわかることだ。
他にもAPIの使い方を調べる手際なども参考になる。

で、実際にはなかなかここまで手際よくコードを書いたり、MSDNを調べたりといったことはできることではない。
そういった意味でやはり、この作者は「すごい」。

この動画を見て、世の中のプログラマは全員が全員、こんな手際でプログラムを書いていると思ったら大間違いだ。
これまで色々なSIerと付き合ってきたが、ここまでのスピードでプログラムを「完成」させられる人はあまりいなかった。
保守ならできるとか、大きなシステムの一部なら書けるとかそういう人はたくさんいる。けれども、小さくても「完結した」システムというのはなかなか作りにくいものだ。そもそもそういう案件はなかなかなく、せいぜい「答が最初から用意された演習」の中でしかなかったりするので、「完結させる」練習がなかなかできないのだ。
個人レベルで好きで何かプログラムを書かないことにはこういった技術が身につかないのだ。
という結果なのか、現実にはもっと疲れた感じでだらだらと調べものばかりやっている職業プログラマのほうをよく見かける。システム開発を委託すると、実際にはこういった疲れた人たちがプログラムを書くわけで、この動画のような手際よさは期待できない。それに視聴者が気づかないとすれば、これはちょっと罪作りな動画なのかもしれない。

それと最後になったが、私にとってこの作者の何がすごいかというと、それは、この短い動画の中から「楽しい」が伝わってくることだった。
プログラミングは楽しい。それが伝わる動画を作ってくれたこの作者に感謝したい。

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