薬の対面販売と、理髪店の洗髪と

ちょっと会社が忙しくなると、ブログの投稿頻度ががくっと落ちてしまうなと思いつつ。
この一週間で色々と面白いニュースがあったのだが、まとまったコメントを考える余裕がなかった。
特に興味深かったのが、「薬のインターネット販売規制は合憲だ」という判決が出たというニュース。
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20100331-OYT8T00349.htm
もう、4日も前だったのか...

新聞やネットニュースの見出しだけを見ていると、薬がネットで入手できなくなったように読み取れるのだが、記事本文まで読んでみると、さらによく分からなかったりする。
 昨年6月に施行された改正薬事法は、副作用の危険性に応じ、市販薬を1~3類に分類。これに伴って制定された省令は、副作用のリスクの高い1、2類の通信販売を禁止した。
ということなので、このYOMIURI ONLINE の記事だけを見てみると、しごくごもっともなようにも見えるのだが。

色々と裏読みすると、おかしなところが見えてくる。
「患者の顔が見えないところで薬を販売するのは危険だから」という理由でネット販売が禁止される一方で、薬局で必ずしも対面販売が義務づけられていないところが、やはり腑に落ちない。
薬局がお電話一本で薬をお客さんのところに届けても、それは規制の対象にならないようだ。あるいは、病人本人以外の人が代わりに薬を受け取りにきたとしても、それも規制の対象外。
ということは、元の法令がザルなわけだ。

「患者の顔を見て販売する」ことを義務づけるべきであり、もっとたくさんの販売手法を規制しなければいけないのにどうもネット販売だけを狙い撃ちした感が否めない。
本当に患者の安全を考えているのならば、販売手法を「規制」するのではなく、特定の販売手法だけを「許可」するべきだ。

とか考えながら、ふと思い出したのが、さらに数日前に議論されていた、1000円散髪の問題。
洗髪設備を持っていない理髪店(今流行の10分1000円の理髪店のこと)の出店を規制する条例があちこちの地方自治体でできているとのこと。これも本来は洗髪設備の設置を義務付けるのではなく、洗髪そのものを義務付けるべきであるはずなのに、あからさまにおかしい。というか、魂胆が見え見えなのである。

もっとも、薬の通信販売については、まだ地裁レベルの判決であるし、その判決に
「将来、消費者の意識や情報通信技術の状況などに変化が生じた場合は、規制内容の見直しが図られるべきだ」
などという一文が加えられているらしいので、高裁判決が出るころにには何かが変わっているかもしれない期待は、持てなくもない。
(←こういうところこそ何とかしろよ、民主党)

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この記事へのコメント

パイプ喫い
2010年04月04日 10:29
1,000円散髪の話は初めて知りましたが、確かに狙い撃ち感が強いですね :-(

薬の販売については、「家族」の顔が見えていれば = 個体認識できていれば良いのではないかと思いました。
電話での配達にしても、家族にしても、地域コミュニティで個体識別できる「あの人に売った」 がわかることに意味があると感じます
kazuyoshikakihara
2010年04月05日 08:58
薬を対面販売しなければならないという人たちの言い分には「薬剤師が患者本人の顔色を見ることによって、医師の処方に間違いがないことを確認することに意味がある」というものもあったのですよ。今回の新聞記事では省略されてしまっていますが。
ですから、本人確認ができているかどうかだけで済む話でもないのですね。
もちろん、本人確認が一番大事なことなのでしょうけれど。

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