日雇い派遣の何が問題か

会社の会議で、日雇い派遣の話が出た。
仕事上、日雇い派遣を利用する機会が多いので、これが禁止になった場合の対策を考える必要があったのだ。
ちなみに、仕事は...詳しくは書けないが、休日に人を大量に集めてやる仕事だとだけ書いておく。
が、会議そのものは情けない展開になった。

「禁止するほうがおかしい」から始まって、「これは日曜だけ働きたい人とかの権利を不当に奪う政策だ」とか「われわれのように日雇い派遣が必要な業務はあるのに、そういったことが考慮されていない」というように、政策批判のオンパレード。
まったくもって、対策会議になっていない。

中には「政治家に頼んで自分達だけ例外扱いしてもらえるようにしよう」というような、筋が通っているのかいないのかよくわからないが、とりあえず対策のようなものを提案している人もいたのだが。
あと、「派遣会社に依頼して、法の抜け穴を探してもらおう」というアイデアが熱心に話し合われていて、ちょっとぞっとした。そんなもの見つかったとしても、裁判にでもなったら、さらにリスクが大きくなるだけだと...分からないのだろうな。

話を聞いていてあきれるしかなかった。

ここで重要なのは、ほとんどの人が、「日雇い『派遣』の禁止」と「日雇いの禁止」を取り違えてしまっているところだ。
ネットで情報を集めても、この点を勘違いしている議論はかなり多い。
「日雇い」は禁止されていないのだ。だから、日雇いで直接雇用すれば、業務そのものは回る。
実際、調べたところ、同業でもとっくに「日雇い直接雇用」に切り替えて業務を動かしているところがあるということが分かった。

さて、日雇い派遣の問題と一言で言っても、中身はかなり複雑で、バズワードとまでは言わないが、色々な意味が含まれているということが、調査の過程で判明した。
「製造業などの短期の派遣契約によって労働者の安定的な生活が脅かされている」というのが一番の論点だったように私も記憶しているのだが、それに加えて「派遣業者が中抜きしている金額が高すぎる(労働の不当な搾取)」だとかいった議論も混じってきている。
おそらくは、日雇い派遣を利用したい人(雇う側か雇われる側かは分からない)が、ちゃんと労働者にお金が渡っていれば日雇い派遣でもOKだという話にしたくて、マスコミなり政治家なりに働きかけをした結果なのだろう。その働きかけが中途半端だったがために、論点が膨れ上がるという結果になってしまっている。

またこれは、民主党の政策かと思ったけれども、日雇い派遣禁止は自民党政権の時代から方向性の決まっていた話だということを、今さらながら思い出してみたりもした。

ただ、労働者の安定的な生活を保証するという観点からは、「日雇い派遣の禁止」という形の上での対応は、どうもポイントを間違えた政策のような気がしてならないということだけは、確かだ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

ぶりき(buriki_gadget)
2010年03月28日 11:28
政権交代の混乱でバズワードがオンパレードですからね。「xxx無料化」なんて実際は現金で補助するだけとか、ごく一部だけとか・・・IT業界だと「クラウド」でしょうか。
kazuyoshikakihara
2010年03月29日 07:48
ぶりきさんこんにちは。
最近は、「バズワード」という言葉自体がバズワードになってきた気がしています。
そろそろあたらしい表現を考えないと←余計バズワード化しそう

この記事へのトラックバック