個人レベルでクラウド利用の例

「クラウド・コンピューティング仕事術」という本を読んでみた。
この本は、クラウド・コンピューティングを総花的に解説する本ではない点にまず注意。
筆者(個人事業者?)が実際に仕事にクラウドを使ったらこうなりましたよという、実例集のようなもの。
なので、解説されているジャンルには最初から偏りがある。一方で、内容は個別具体的で、紹介されているサービスの使い勝手などをイメージしやすい。

クラウド・コンピューティング仕事術 (朝日新書)
朝日新聞出版
西田 宗千佳

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この本のいいところは、何と言っても金銭感覚が庶民的であること。
他の本なら「スマートフォンを買って、こういうプランで契約して、ああいうソフトを買うと、このようなことができる」というような説明で済ませてしまうところを、「かくかくしかじかでもできるが、月何千円もかかるので現実的ではない」というようなところまで、踏み込んで説明している。
個人事業者やサラリーマンが個人レベルでクラウド・コンピューティングを利用するにあたって、月何万円も出費が増えるようでは現実的ではないという、ある意味常識的な切り方をしているところに好感が持てる。

本書は著者が、クラウド・コンピューティング系のサービスを利用して「こうすればうまくいった」という部分を抽出、紹介したものであり、実体験という裏づけがあるので説得力は大きい。
一方で、紹介されていないサービスやスマートフォンの類もたくさんある。他の入門書を一冊読んだ次に読めばいい一冊かも知れない。

なお、本書を読んでみて、企業レベルでクラウドを利用する際の、リスク評価の仕方が若干甘い点が気になった。
クラウドのセキュリティに関しては突き詰めれば「使い方次第」になるのだが、それはいくらでも「使い方を間違える」ことができるということでもある。もちろん一企業を葬るレベルでの「失敗」もできてしまう。
何十人、何百人という人が集まる企業レベルでクラウドを利用すると、それだけ「使い方を間違える」人が出てくる可能性は大きくなってくる。
といったような視点からの解説が本書からはすっぽり抜けているので、本書だけ読んで、会社で「うちもクラウドを利用しよう」などと提案すると、おそらくはIT部門からあきれ顔をされるだろう。
クラウド・コンピューティングの推進には「内部の者が悪意をもって利用した場合」のリスクをどうカバーするか、その視点が必要だということを、私からは強調しておきたい。

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