名著の名著たる所以、入門書のあるべき姿

何度読んでもいいものはいい。
ということで、久しぶりにこの本を読んでみた。

統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス 120)
講談社
ダレル・ハフ

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統計学は嘘をつくため ...
大満足です。状態がご ...
子供だましこの本は「 ...

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この本のサブタイトルは「数式を使わない統計学入門」。統計学入門の本だと思って読むかどうかで、本書の評価は大きく分かれてしまう。

で、この本がなぜいい入門書かというと、それはまず、何といっても、読んでいて面白いから。
そしてもう一つ。こちらのほうが大事なのだが、大数の法則だとか、検定だとか、他の統計学入門本には載っている統計学の基本的な内容が、一切書かれていないというのがいい。

「統計学の入門書」というと一般的には、統計学の扱う範囲だとか、歴史的背景だとか、ついつい広く浅い内容の本になりがちだ。これは統計学に限らず、「入門書」と題する本にありがちなのだが。
しかし、実際に「入門書」にとって必要なのは、それこそ「門」に入ってもらうことだけなのだ。「門」の先がどうなっているのか、その地図を見せるのはまだ後でいい。「門」の中に、どんな興味深いことがあるのか、それだけを見せればいいのだ。紙幅は限られているのだし。

そういった意味で、統計学の面白い部分だけを、分かりやすく書いているこの本は名著だと言える。
そしてこの本を読んで、統計学に興味が出たら、次は分かりやすい「基礎」本を読めばいいのだ。
興味が湧かないからという理由で、門前で立ち去るもまたよし。それでも、新書の値段に見合うくらいの楽しい内容にはなっている。

原著が発行されたのは1950年代。もう半世紀以上に渡ってこの本は読まれていることになる。
さすがに内容の古さは否めない部分がある。1940年代のアメリカ大統領選挙の話を出されても、笑いどころが分からなかったりするし。
それでも、この本を超える入門書が未だに出てこない。
出版社の人たち、分かってないのだろうか?

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