今さらながら年収300万円の本を読んだ(2)

前回に続いてこの本の話題。

新版 年収300万円時代を生き抜く経済学 (知恵の森文庫)
光文社
森永 卓郎

ユーザレビュー:
世の中の縮図がこの本 ...
そうだよなあと共感さ ...
がんばれ、ドラえもん ...

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実はこの本(文庫版)が出版されてから、世界経済では一大事件が起こっている。
サブプライム・ローン問題だ。

なので、この本でいうところの「勝ち組」だとか「陰謀の首謀者」だとか言われる人たちも、どんどん負け組のほうに転がり込んできている。
さらに、「負け組」の範疇で済んだはずの人たちがさらに年収100万円台の世界へと突入しようかという、そんな時代になってしまった。
しかし、話の本筋は変わっていない。ちょっとした見栄を捨てれば、年収が少し下がったところでどうということはないのだ。

この本を読んで面白かったのは、先日読んだ「ネコ型社員の時代」本と、キーワードが同じだったことだ。
「ゼロ成長」
もっとも、300万円本では、ほとんどの人の年収はゼロ成長、という程度の意味で、社会全体ではプラス成長(一部のお金持ちの力による)を見込んでいるようだが。

勝ち組の世界は、庶民から見ると別世界だと考えてしまえば、やはり世界は「ゼロ成長」の時代に突入しているのだろう。
今日を我慢して、明日に備えても仕方がない時代なのだ。
ラテンのノリで、その日をつましく楽しく生きていくことを考えたほうが、より人間らしい生活ができる。

という、精神部分の説明もさることながら、「BMW は確かにいいけれど、カローラでも十分だ」とか、やけに詳しい「生命保険の見直し方」などがコンパクトにまとまっている実用書としての使い勝手も、この本はなかなかよさそうだ。下手に FP の勉強などをするよりは、よほど現実的な内容になっている。

年収というのが人の価値を規定する唯一の指標ではないという、ごく当たり前のことを紹介したに過ぎない本なのだが、説教臭くないのがいいのかも知れない。

ところで、この本で、私が納得できない点が一つある。
森永氏は今後、インフレの到来を予測しているようだが、多くの人が「年収300万円」で満足してしまったら、経済は停滞し、インフレになどなりようがないと、私は思うのだ。
ゼロ成長時代、金利もほぼゼロ(資金需要が無いため)になったままになるのではないだろうか。

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