書面でお願いします...電子メールはOK?

新しい職場で新しい問題に出会った。検定試験の受付をしていたところ、電話がかかってきて、「申し込んだ内容の変更をしたい」とのこと。こういった場合、応対マニュアルがあって、電話では受け付けず必ず書面で受け付けることになっている。言い間違いや聞き間違いを防ぐのと、万が一の事態に備えて証拠文書を整えておくのが目的だ。ところが、今回のお客様は「じゃあ、電子メールで送ります」とのこと。私は一瞬、何が起こったのかわからなくてフリーズ状態になってしまった。
言い間違いや聞き間違いを防ぐという意味では、電子メールを「書面」として扱ってもいいだろうとは思う。人の名前などはちょっとした聞き間違いで違った文字になってしまったりするのだから。しかし、証拠文書としての電子メールは、かつて国会を騒がした「@堀江」事件を見ても分かるように、まったく意味をなさない。ここはどうしても、「偽造が不可能な」書面が欲しい場面なのだ。
となると、まず一番の問題はこちら側の応対マニュアルの不備だ。単に「書面で受け付ける」と記載するだけでなく、時代を反映して、「署名あるいは捺印のある書面で受け付ける」と改訂しなければならない。もちろん、電子メールでは受付不可ということになる。きちんと電子署名をつけてくれるなら話は別だが。

さらに日常の業務を振り返ってみると、「書面で」というお願いに対して郵便やFAXで送られてきた書類がたくさんある。これらのほとんどがワープロ文書で、「間違い防止」にはなっても「証拠書面」にはなりえないものが多い。もちろん「書面でお願い」する一番の目的は誤り防止なのだし、業務によってはそのレベルで大丈夫なのだから、何もかもをひとくくりに「捺印必須、手書き署名必須」にする必要はない。だが、「書面でお願いします」という言葉に慣れてしまって、その意味合いを考えず、本物か偽物か分からない文書を、証拠性の必要な文書と一緒に保管するような業務運営をしてはいけない。

これは受け付ける側だけの問題ではない。
情報を送る側も、なぜ書面を求められているのか、考えてから手段を選ばなければいけないということだ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

gpg user
2008年04月27日 08:17
面白い話ですね。
電子署名付きメールには正式に対応しているんですか?
あの堀江メールに電子署名があったら証拠になったんでしょうか?
デジカメの写真なども証拠になりませんが、
もし改竄不可能な署名を付ける事ができたら?

もしかすると遠い将来、価値観が逆転?
アナログが駄目でデジタルにしてくれとか。
kazuyoshikakihara
2008年04月27日 09:18
> 電子署名付きメールには正式に対応しているんですか?
まさか。システムが対応できても、人間や社会が対応するのにまだまだ時間がかかるでしょう。
といいながら、私は電子署名についてはかなり期待していますよ。インフラさえ整えば、偽造の容易な印鑑や、識別の困難なサインよりは、電子署名のほうがはるかに信用できるようになると思っています。

この記事へのトラックバック

  • 高速スキャニングを低価格で!

    Excerpt: 文書・冊子等の高画質スピードスキャニングならお任せ下さい★A3サイズまでカラーもモノクロもOK★お気軽にお問い合わせ下さい! Weblog: BBスキャニング racked: 2010-02-17 12:18