この翻訳は納得いかない 「人月の神話」

2週間かけてコンピュータ関連の名著「人月の神話―狼人間を撃つ銀の弾はない (Professional computing series (別巻3))」を読みきった。というか、早読みの私が2週間かかるくらい、この本の日本語はひどかった。しかも、半分近く、頭に入っていない。
せっかくアフィリエイトまで用意したのに、どうして賞賛に値する本に出会えないのか、情けなくなってくる。

たとえば、いきなり「偶有的困難を解決した戦略的突破」という言葉が突然出てくる。
これ何?
「break through」をわざわざ「戦略的突破」と翻訳したりする? コンピュータ関係者が。
そんな翻訳でコンピュータ関係者に分かってもらえると思ってる?
「偶有的」という言葉に至ってはMS-IMEで変換することすらできない。
よほど読み進めるまでこれが「accidental」のことだとは気付きもしなかった。
辞書を引いてみて、やっとこれが哲学用語で、「本質的でないもの」の意味だと分かった。

思いっきり意訳すると「(ソフトウェア開発の)表面的な問題だけならば解決できる新技術の紹介」といったところか。原文を読んでいないので正確には分からないが、前後の文脈からしてこんなところだろう。

一事が万事この調子なのだ。この本は。
原著が「名著」であるという評判に浮かれて、日本側の出版社がよほど翻訳を手抜きしたか、あるいは過去の翻訳を見直す手間を省略したかのいずれかに違いない。

もしもこの原著を翻訳する権利がピアソン・エデュケーション(日本)の独占でなければ、競争原理が働いてもっと上質な翻訳が生まれていたに違いないと思うと残念でならない。
著作権を盾にとって、何でも独占したがる輩に腹が立つ。

とにかく翻訳がひどい。この本は(少なくとも日本語版は)買う価値がないと断言できる。
業務などで、あるいは名著だから読めとうるさい先輩がいたりして、どうしても読まざるを得ない場合は、涙を飲んで、原著と同時に購入するしかないだろう。
絶対に、翻訳版だけでは意味が分からないから。

と、怒りにまかせて書きなぐってしまった。

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